彼は英語を学び、すべてが変わった。
- Zara Credo

- 7月8日
- 読了時間: 4分

私にはとても親しい友人がいて、彼は地方で育ちました。田舎の子どもたちによくあるように、彼も英語には自信がありませんでした。強い地方のアクセントがあり、努力はしていたものの、英語にはとても苦労していました。語彙は限られていて、発音も正確ではなく、文章をうまく組み立てるのも難しかったのです。書くことはさらに大変でした。英語で自分を表現することに慣れておらず、それが後々大きな壁となりました。

私が彼に出会ったとき、彼はすでに州立大学で機械工学を専攻している学生でした。その頃は、まだ家族が彼を支えることができていました。ところが、2023年の8月に状況が一変しました。彼のお母さんが突然重い病気になり、働けなくなってしまったのです。それはつまり、経済的な支援も途絶えることを意味していました。

彼はなんとか乗り越えようとしました。レストランに応募して、スタッフとして働くことができました。でも、あのような体力のいる仕事と工学部の厳しい勉強を両立するのはあまりにも大変でした。結局、いくつかの科目に落ちてしまいました。
そのつらい時期、彼は夜になると私に電話をかけてきました。私はちょうど国家試験の勉強をしている頃でしたが、彼は心の内を打ち明けてくれました。感情が押しつぶされそうで、精神的にも限界で、あきらめかけていたのです。電話口で泣きながら、「どうしていいかわからない」「無力に感じる」と何度も言っていました。

その頃、私も仕事と勉強を両立していました。学業の課題やフリーランスの仕事など、やらなければならないことがたくさんありました。そんな中で彼の状況を見て、私も何か力になりたいと思い、いくつかの仕事を彼に任せて、それに対して報酬を支払いました。大きな額ではありませんでしたが、少しでも彼の助けになればと思ったのです。
でも、私は彼にはっきりと伝えました。「これはずっと続くものじゃないよ。こういう仕事はあったりなかったりするからね。」
そのとき私は彼にこう言いました。「英語を学ぶべきだよ。それが自分を高める唯一の方法だよ。英語ができれば、きっとたくさんの扉が開くから。」

彼はためらっていました。「英語は難しすぎる」と言っていました。単語の発音すらうまくできないし、文章を作るなんてとても無理だと感じていたのです。書く力も弱く、自信もこれまでになく落ち込んでいました。
でも、私は彼を見捨てませんでした。「私が手伝うから」と伝えました。

私は彼のメンターになりました。自分の知っていることをすべて教えました。一緒に発音の練習をして、簡単な会話も何度も練習しました。簡単な道のりではありませんでした。「もう無理だ」と彼が口にする日もありました。
それでも、私は彼が本気で取り組んでいるのを感じていました。彼は本当に、上達したいと強く願っていたのです

その頃、私は学術関連の仕事で報酬を得ていました。収入があるたびに、できる限り彼にも分け与えました。それは単なる金銭的な援助だけでなく、精神的な支えでもありました。彼に「誰かが自分を信じている」と感じてほしかったのです。
少しずつ、変化が見えてきました。彼の文章力が向上し、考えをはっきり伝える方法を学び始めました。自信もついてきて、
「もっといい仕事に応募できる気がする」と言うようになりました。

私たちは一緒に履歴書を作り、カバーレターを書き、面接の練習をしました。彼が面接の招待をもらうたびに、一緒に喜び合いました。そして、自己紹介の仕方やよくある質問への答え方、英語で話す時の話す速度やトーンの調整などを練習しました。模擬面接も行い、私がフィードバックを伝えました。
何度も不採用の通知を受け取りましたが、私たちはあきらめませんでした。
そしてある日、ついにある会社が彼に目を向けました。外国の会社で、英語だけが使われる職場でした。
彼は英語を学んでいたからこそ、そのチャンスに備えることができたのです。

彼はその仕事を手に入れました。 あれからもう1年が経ちました。彼はずっとその会社で働いています。もう夜中に泣きながら電話してくることはありません。今では、食べ物を送ったよとか、プレゼントを送ったよとか、ただ「ありがとう」を伝えるために電話してくるんです。
今はそれぞれの道を歩んでいますが、あの夜遅くまで一緒に過ごした時間は忘れられません。私が英語を教え、彼があきらめずに頑張っていたあの瞬間たちを。そして、私はいつまでも彼を誇りに思っています。
英語を学ぶことで、彼はただ文法や発音が上達しただけではありません。それは、彼に未来をもたらしたのです。
彼は、英語がただの教科ではないことを証明しています。英語は道具であり、鍵でもあります。そして時には、それが人生を変えるために必要なものなのです。




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